愚者はのらくら月へゆく

久間健裕の日々のあれこれ

2020-01-01から1年間の記事一覧

泥のように苦い。

用事で出掛けた先の喫茶店で、珈琲を一杯頼んだ。 そこは都心でありながら未だに全席喫煙可という、時代に逆行するアウトロー喫茶店だったが、返ってその雰囲気に見せられて入店した。 出てきた珈琲をひと口。苦い。驚くほど苦い。 珈琲は苦いもの、という認…

街角にて。

喫茶「街角」の外観。 非常に趣のある喫茶店である。街の外れに静かにぽつんと佇んでいるから「街角」。背伸びをするわけでもなく、謙るわけでもない。ありのままでそこに居るだけ。渋い。それでいて外観はモダンな煉瓦造りというところがまたニクい。ガロの…

特に映えることもない生活の先に。

ここ数日の生活は、これと言って特筆するような事柄もないまま、記憶の彼方に過ぎ去っていった。 あまりにも冴えない生活を送っている。いや、映えない生活を送っている。 気晴らしにと外に出てみたが、特にすることもない。 ふらふらと近所を彷徨い歩き、そ…

プールに行きたいのはドルチェ&ガッパーナの香水じゃなくてバイト先の塩素系漂白剤のせい。

なんでもかんでもドルチェ&ガッパーナの香水のせいにしてしまえば片が付く世の中になるとは、誰が予測していただろう。なんとも便利な世の中になったものである。 ただ僕が今、無性にプールに行きたいと思っているのはたぶん香水のせいではない。このうだる…

バースデイ。

本日また一歩、明確に死へと近づいた。 子供の頃には待ち遠しかった誕生日。だけど、歳をとるにつれてその価値は薄まっていって、今では日常生活の中で「あ、そういや明日誕生日じゃん。」って気付くレベル。バイトも普通に入れちゃう。 僕にとっての誕生日…